Facebookの焦り Google同様に規制をかけるのではなくコンテンツ掲載を求める?

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New York Timesが3月23日(現地時間)、米Facebookが米New York Timesなど数社の大手メディアとオリジナルコンテンツのFacebookへの掲載で交渉中であると報じた。この特ダネは実は自社ダネである。Facebook社からオリジナルコンテンツの掲載を求められたのはニューヨークタイムスなのだから。

Facebookが交渉しているのはNew York Times、BuzzFeed、National Geographic、Huffington Post、Quartz、Guardianなど。最初の3社は向こう数カ月中にFacebookが開始するこうしたコンテンツのテストに参加するという。

従来こうしたメディアは、14億人とされているFacebookユーザーの自社サイトへの流入を見込んで公式Facebookページを開設し、自社サイトに掲載するオリジナルコンテンツへのリンクを画像や概要文付きで投稿している。つまり、各社の使い方は誘導ページとしてFacebookを活用しているのだ。サマリーのみ書き込む。本文は各社のサイトで読んでほしいと。その結果、Facebookの広告収入は減少する。一方、誘導に成功した各社のサイトはページビューが上昇して広告収入へのクリック率を高めることができるのだ。

ところが、今回のFacebookは同社サービス内で完結するオリジナルのコンテンツの投稿を求めている。

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New York Timesの公式Facebookページ

オリジナルコンテンツをFacebookに掲載することは自社サイトへの流入減をまねき各社の広告収入減につながる。

Facebookはオリジナルコンテンツと併載される広告の収入を分配することを条件の1つとしているという。

Googleが導入ページの取り締まりを強化すると宣言している。Facebookページは導入ページ以外の何物でもない。
となると、FacebookページのGoogleでのランキングも下がるのだろうか。これは、実際にGoogleの動向を見ないと判断ができないが十分にあり得る話である。

大手の新聞社がオリジナルコンテンツの完全版をFacebookページに投稿して収益が十分に得ることができれば問題はない。
しかし、Facebook社の思惑通りになるとは思えない。

自社のサイトへの誘導がもっとも収益に結びつくはずだから、このプロジェクトに参加する各社はFacebookの媒体価値を判断するために参加すると考えたほうがいい。

さて、交渉のテーブルはどうなっているだろうか?

 

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